2006年 11月 11日
分かりやすい説明って、ほんとうに難しいですね。
いい説明には、いい資料が欠かせないので、今回はそれについて考えてみます。 分かりやすい説明書を作るポイントを、アメリカ政府のDepartment of Health and Human Serviceの資料からの引用を含めて、まとめました。 -内容をシンプルに。 -ポイントを絞る。 -平易な単語と文体を使う。 -ひとつの文、段落を短くする。 -12ポイント以上のフォントを使う。 -読みやすい字体のフォントを使う。 -行間を広く取る。 -図やグラフを入れる。 さらに、、 -作成の段階で、教育の専門家や広告デザイナーなどの意見を聞く。 -実際に使う前に、患者の意見を聞いて、改善する。 -映像の補助資料を使う。 医療者だけで作ろうとするのが間違いなわけです。難しいことをわかりやすく伝えるには、そういう専門知識が必要であり、医療者だけでがんばっても限界があります。また、出来上がったものを見て、医療者仲間で「これなら誰でもわかってくれるよね」と言ってみても、所詮医療者の感覚でしかないのです。 また、治療の流れや手技の様子を映像で説明するのも有効です。直接話して説明する前に、ビデオやDVDを見てもらっておくのもよいでしょう。 インターネット上で画像を含むインフォームドコンセント資料を公開するのもよいでしょう。実際の説明がそうであるように、このような資料も患者ひとりひとりに合ったものを作れればよいと思います。あらかじめ豊富な説明用資料をデータベース化して、患者のバックグラウンド(年齢、性別、家族構成、診断、併存疾患などなど)を入力すると、その患者だけの資料が出来て、入院前にアクセスキーを電子メールで送る。そして、患者は自分だけのための画像つき説明資料にアクセスできる、、というのはどうでしょう? ネット上の資料はナビゲーションを工夫することで、分かりやすさも向上でき、理解できたかどうかの確認や電子メールでの即質問も可能です。ネットへのアクセスがある人に限られるというのが欠点ですが。。 ほかにもよい案があれば、ぜひご意見ください。 ところで、分かりやすい説明は、十分な説明なのでしょうか? それはまたこんど考えましょう。 た
by blogbyoin
| 2006-11-11 08:36
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