2006年 10月 11日
医療者向け保険会社の医療過誤ケーススタディからの引用です。
症例 「34歳男性は胆道の手術後に胆管炎を合併した。1回目に胆管炎で再入院した際、彼はある抗生剤Aを投与され、アナフィラキシーショック(激しいアレルギー反応)を起こしたが、幸い適切な治療で一命を取り留めた。その抗生剤Aは彼のアレルギーリストに加えられた。そのリストには、ある吐き気止め薬Bも含まれていた。医師のすすめで、彼はアレルギーを明記したブレスレットを着用することにした。」 「2ヵ月後に再入院した際、彼は吐き気に対してB薬を投与された。彼は、ナースが注射した後に、その薬は何かと訪ね、アレルギー反応が出る前に抗アレルギー薬を投与され、事なきを得た。」 「4ヶ月後に再び感染にて入院した際、抗生剤Cがオーダーされた。その後、感染症内科がコンサルトを受けたが、彼らは患者のアレルギー歴を知らずに、抗生剤Aに変更した。投与後、患者はアレルギー反応を起こした。適切な処置で安定したものの、経過観察のためICUに移された。翌日状態はすっかりよくなったが、患者は元の病棟に戻ることを拒否した。」 「その後、患者は、2度もアレルギー歴を無視した投薬が行われたことについて、病院を訴えた。」 この症例のポイント 1.別の人間が同じミスを繰り返すということは、システムに問題がある。 2.自分の健康状態や医療情報をよく知っている患者は、医療チームの重要な一員である。(この場合、B薬が投与されたことに患者が気づかなければ、重大な結果になっていた可能性もある。) 3.患者が医療サービスに不信を持った場合は、訴訟に発展することがある。 (以上引用、原文は英文) これは、かなり日常的に起こっているような事例だと思います。 いろいろな防止策が考えられますが、効率的で確実なのはどのような方法なのでしょう? アメリカのように、医療訴訟が医療者の負担のみならず、医療費全体を押し上げるという状況はすぐそこに差し迫っているように思えます。 た
by blogbyoin
| 2006-10-11 06:44
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